第4章 二人の恋
翌日、レナはサンジと街を歩いていた。
食材の買い出しに行くのをサンジに誘われたのだ。
(デートみたい…違うけど!でもデートみたい…違うけど!!!)
レナは心を踊らせながら、サンジの隣を歩いた。
「明日にはこの島を出るからな。次の島までもつように多めに買い込んどかねぇとな」
そう言って八百屋や肉屋で大量の食材を買い込む。
サンジが肩に担ぐように食材を持ち、小さくて軽いものはレナが持った。
「それじゃあ…船に戻ろうか」
「…うん」
(買い物、一瞬で終わっちゃった…もしかしてサンジ、このあと一人で出かけるのかな…)
そう思いながら先日サンジが女の人と歩いていた光景を思い出し、暗い気持ちになった。
船に戻り、買い込んだ食材を整理して片付ける。
「…それじゃあ、行こうか」
片付けが済んだサンジがレナに言った。
「えっ…行くってどこに…??」
「えっと…島の散策?行かない?俺は始めからそのつもりだったけど…」
サンジが少し気まずそうに頭を掻いた。
「行きたい!!行く!!」
レナが目をキラキラさせながら答えると、サンジもホッとしたようだった。