第4章 二人の恋
空がすっかり明るくなった頃、ぞろぞろと皆キッチンへとやってきた。
「おはようレナ、見張りお疲れさま」
席に着いたナミが言った。
「おはよう、ナミ」
「何も異常はなかった?」
「うん…まぁ…大丈夫だったよ」
途中眠ってしまったことは黙っておいた。
「今日はロビンと買い物に行くんだけど…レナはどうする?」
レナも行きたかったが、昨日はほとんど寝ていないので少し眠りたかった。
「私も行きたいけど、今日は船で休んでるね」
「そう。ログはあと3日で溜まるから、また明日でも島を散策できるわよ。今日の船番はサンジ君にお願いしとくわね」
レナはサンジが船番ときいて胸が踊った。
朝食後、皆それぞれに船を出て行った。
船に残ったのはレナとサンジ。
レナは眠気が我慢できなくなったので、自分のベッドで眠りについた。
レナが目を覚ましたのは、ちょうどお昼時だった。
ひと眠りして頭がすっきりしたレナは、キッチンへ向かった。
そっと扉を開けて中に入ると、ダイニングのソファでサンジが横になっているのが見えた。
近付いてみるが起きる様子がない。
(サンジも…眠かったよね…)
レナは昨日のことを思い出していた。
サンジに抱きしめられて、サンジの肩にもたれて眠った。
思い出しただけでも赤面しそうだ。
レナはサンジのことをどんどん好きになっていた。
レナのことを女として見ていないのはわかっているが、サンジの気持ちもこちらに向いて欲しい、とだんだん貪欲になってしまう。
(こんな身体で誰かと付き合うなんてできない…けど…好きになるくらいならいいよね…)
レナは、眠るサンジを見つめながらそう思った。