第3章 想い
そういえば、とレナは前から疑問に思っていたことをナミにきいてみることにした。
「サンジって、どうしてナミとロビンにはあんな感じなの?」
「あぁ、あれのこと?サンジ君は女の人皆にあんな感じだから、私たちだけってわけじゃないわよ。まぁ…病気みたいなもんね」
そういってナミは苦笑いした。
「レナにもあんな感じでしょ?」
「え…私にはむしろ冷たいっていうか…無愛想っていうか…サンジって初対面の人にもハートを飛ばしたりしてるの?」
「そうよ、もう呆れちゃうわよね……って、レナには冷たいの!?サンジ君のあれが日常的すぎて気づかなかったわ…」
ナミが驚いたようにレナを見た。
「最近やっと名前呼んでくれるようになったけど…ようやくちょっと話もしてくれるようになったしね…」
(サンジ、私にだけ無愛想なんだ……女に見られてないってことだよね…)
どうしても女として見てもらいたいというわけではないが、自分だけとなるとさすがに少しショックだった。
そんなレナをよそに、ナミは心の中でにやりと笑った。
(もしかしてサンジ君、レナのこと…)
「まっ、気にしない気にしない!そんなことよりお茶が冷めちゃうわ」
そう言って先程運ばれてきたティーカップに手を伸ばすナミ。
(女に見られたいわけじゃないもんね、私だって別にサンジのことなんて…)
そう思って外を眺めた。
オープンカフェなので通りを歩く人達の様子がよくわかる。
何気なく眺めていると、見覚えのある顔が見えた。
「あれ、サンジ?」