第2章 追憶 ★
それから1ヶ月に2度ほどは、船員の男達に犯された。
多い時で6人、1度に相手をしなければならなかった。
さすがに体力が持たず、いつも途中で意識を失ってしまった。
意識を失っている間も何度も犯されていた。
攫われて1年経ったある日、レナは衝撃の事実を知ることになる。
それはとある島に停泊していたときのこと。
レナはいつものように船に閉じ込められていた。
部屋の外から話し声が聞こえて来たので、ドアに耳をつけじっと話を聞く。
船員2人の話し声だった。
「お前、この女とヤッたか?」
「いや〜、まだなんだよ。次あたり順番まわってこねぇかな」
「俺は前回ヤッたんだけど、まじで良いぞ。も一回やりてー」
下品な会話に、耳をふさぎたくなる。
「けど船長もひどいよな〜、逃げたら親を殺すとか言って」
「そうだよな、もうとっくにあの町ごとなくなってるのにな」
レナは耳を疑った。
「女を攫ったあとにその町ごと滅ぼすのは船長の常套手段だからな。金品奪って」
「そうそう、それで女には親を殺すとか言って脅して、逃げられないようにするんだよな。ま、どっちにしろ閉じ込めてるから逃げられねーけど」
はははと男達は笑った。
(お父さんとお母さんは…殺されちゃったの…?)
レナは呆然としていた。
今聞いた会話を頭の中で繰り返していた。
(あの町ごと…なくなっちゃったんだ)