第2章 追憶 ★
その夜、宴は盛大に行われた。
レナはサンジの作った美味しい食事を楽しみつつ、席を移動しながら皆とコミュニケーションを取ることができた。
皆、レナが仲間に加わったことを喜んでくれているようで、とても嬉しかった。
サンジはやはりナミとロビンにメロメロでハートを飛ばしていたが、レナには相変わらず無愛想だった。
しかし、サンジがバラティエという海上レストランで働いていたことや、ルフィに誘われた経緯などを話してくれた。
ただ一人、ゾロとは一度も話をすることができなかった。
(もしかして、避けられてるのかな)
そう思うほど、露骨にレナを避けているようにも見えた。
宴も終盤にさしかかり、机に突っ伏して寝ている者、甲板で大の字になって寝ているもの者もおり、そろそろお開きという雰囲気になってきた。
レナは一人船尾に行き、海を眺めていた。
「おい」
声をかけてきたのはゾロだった。