第2章 追憶 ★
第二章 追憶
朝食後はナミに船内を案内してもらった。
とても素敵な船で、これからの冒険がもっと楽しみになった。
「次の島でベッドを調達するまでは、悪いんだけど医務室で休んでね。服は私のがたくさんあるから、着てない服あげるわ」
「ありがとう、ナミ」
本当に至れり尽くせりだ。
数日前までの悪夢のような日々が夢だったのではないかと錯覚してしまいそうになる。
しかし、過去は夢などではなく、レナの記憶から消すことはできない。
(消えないのなら…せめて思い出すことはやめよう)
レナは固く決心したのだった。
「一応船内はこんな感じだから。何事もなければみんな自由に遊んでるだけだから、レナも適当に過ごしててね」
そう言ってその場を離れた。
ナミはとても話しやすい。
年もレナと同じで仲良くなれそうだ。
ロビンとはまだあまり話をしていないし、他の男性クルーとはほとんど会話していなかった。
(少しずつ、仲良くなれたらいいな…)