第1章 出会い ★
驚いたのはレナだけではなかった。
ルフィ以外のクルー全員が目を見開いて驚いている。
「ルフィ、本気?私はもちろん大歓迎だけど、危険がたくさんあるのにこんな可愛い女の子に何かあったら……簡単に誘っちゃだめよ!!」
ナミが咎めるように言う。
他のクルーも同じ意見のようだった。
ルフィの誘いは思ってもみなかったが、正直なところとても嬉しかった。
見知らぬ土地で1人で生きて行くのは不安が多いし、ルフィの言ったように平和な町でもいつ海賊に襲われるかわからない。
この船はみんなキラキラ輝いている。出会って間もないがレナにもわかる。
でも…
「この船、みんな賞金首なんでしょう?私なんて何のとりえもないし戦えないし、足手まといになるわ。誘ってもらえたのはとっても嬉しいけど、私は次の島で降ります。ありがとう」
「こいつら最近、一段とよく食うからなぁ…ちょうど、調理の補助をしてくれる奴が欲しかったところなんだ」
そう言ったのはサンジだった。
「みーんな強いから、戦いは私たちに任せて」
ナミもそう言ってくれた。
「じゃあ決まりだ!よろしくな!レナ!」
ルフィはにかっと笑った。
他のクルーもみんな、喜んでくれているようだった。
「誘ってくれて、ありがとう。これから宜しくお願いします」
そう言ってぺこりと頭を下げるレナ。
「よーし!!夜は宴だぁ!!!」
クルーみんなが新しい仲間を歓迎するムードの中、ただ一人、ゾロだけは疑わしげな目でレナを睨んでいた。