• テキストサイズ

未来のいと《ONE PIECE》

第10章 記憶



「他に忘れてしまったことがあれば、何でも教えるからね」
「ありがとう、ナミ。忘れたことを言うのはなかなか難しいけどね」
レナはそう言って笑った。

「思い出す限りでは…抜けてることはないとは思うんだけど。私が育った町のこと、ここの前にいた海賊船のこと…この船の皆に助けてもらったこと。全部覚えてるわ、たぶんね」

皆静かにレナの話をきいていた。

ただ一人、サンジは不安を隠せない様子だった。
(俺と付き合ってたことは…どうなんだ…)



「けどね、そんなに昔のことじゃないはずなのに…ラグラン海賊団の人たちの顔を、一人も思い出せないの。覚えておきたいわけじゃないんだけど…」
レナは額に手を当て考えていたが、やはり思い出せないようだった。

「確か、雑用係、だったわよね?」
「雑用係だったはずなんだけど…それもよく覚えてないのよね…まあ両親のこともあるし、あの海賊のことは忘れちゃいたいくらいだからいいんだけど」

レナもあまり気にしていない様子だったし、他の仲間も雑用係としかきいていなかったので、補足することはなかった。
唯一本当の過去を知るゾロも、何も言わなかった。


「あとね、皆の前できくことじゃないと思うんだけど…もう一つ気になることがあって…」
そう言ったレナは少し恥ずかしそうだった。


/ 148ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp