第9章 代償 ★
男に全ての経緯をきいたゾロは、とりあえず男を殴り、レナを置いてきたという倉庫に案内させた。
(あの野郎…ただじゃおかねぇ…)
事の発端はサンジの浮気だと知ったゾロは、サンジに対する怒りが爆発しそうだった。
倉庫には割とすぐに着いた。
扉を開けると薄明かりが点いており、奥の方にある汚れたマットの上に、人影が見えた。
それがレナだと分かった瞬間、案内させていた男を斬り、レナのもとへと走った。
「レナ!おい!しっかりしろ!」
横たわるレナに声をかけるも、目は閉じたままで反応もない。
気を失っているようだった。
レナは全裸で、大きな怪我などはなさそうだったが手首と二の腕に押さえられたような痕があった。
そしてレナの秘部からは…男の精液が、尻や太ももにまで流れ落ちていた。
「っ……」
ゾロはレナの痛々しい姿を見て、胸が張り裂けそうだった。
(レナはあの汚ねぇ男たちに……クソッ)
そばにはレナが着ていたと思われる衣服が散らばっていた。
汚れており、破れている部分もあったが、何も着ないよりは遥かに良いと思いゾロはそれらをレナに着せた。
そしてゾロはレナを抱きかかえ、倉庫を出て船へと向かった。