第17章 再会
◆◇黒子視点
近場で用事、というのはインターハイ地区予選のことでしょうか。
僕たちの試合を彼女は観てくれたでしょうか。
だとすれば直接彼女の口から聞いてみたいものです。
今でもあなたにとってバスケはくだらないですか――?
不意に彼女が火神君から僕へと視線を移し、目と目が合いました。
その瞬間、彼女は笑ってくれました。
それはいつも見せつけるような「したり顔」ではなく、何の悪意も感じさせない優しい顔でした。
思わず僕も顔をほころばせてしまいます。やっぱり話さずにはいられないようです。
その時、厨房から店主の声がかかった。
「お客さんたち知り合い?それじゃあ相席で頼むよ」