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君が笑う、その時まで

第14章 夏のハジマリ


 空調のきいた試合会場から出ると、もわっと蒸し暑い空気が体をつつんだ。

 これが夏なんだ、と空を仰いでは太陽の眩(まぶ)しさに目を細める。

 眩(くら)むような光の幻術も、
 鼓膜を焦らすセミの声も、
 遠くのストバスの音も、

 ――全てが「あの夏」を思い出させる。


「…………はぁ。」

 呼吸を整え、私はケータイの着信履歴から最新の履歴に電話を掛けた。
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