第30章 誓い
僕はただ、皆に認めてもらいたかった。
ミスしたときにはお互いフォローし合って、勝ったときには一緒に喜び合える――そんなチームに憧れていた。
けれどもそれは帝光中では夢物語に過ぎなかった。
?「勝ちこそすべて、か」
僕の話をひと通り聞いた後、それまで黙っていたその人はふっと息を吐いた。
?「君は勝ちたいバスケで好きになりたいの?それとも好きなバスケで勝ちたいの?」
僕がその質問に答えられずにいると、その人はやれやれと言わんばかりに大げさに溜め息を吐いた。
?「今自分がバスケできないのは自分を理解してくれないチームメイトの所為?
それはただの――自分の弱さを他人に転嫁するヤツの泣き言だ」
黒「ッだったら!僕はどうすればよかったんですかっ!!」
そこまで言うなら、教えてほしい。
僕はあのチームの中でどうすればよかったのか。
そしてこれから僕はどうすればいいのか。
会ったばかりの、苦労も知らないその人に僕は反感以上の嫌悪を抱きはじめていた――あの言葉が来るまでは。
?「バスケと向き合いたいならさ――好きから逃げるな」
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