第28章 re:start
◆◇木吉視点
リコからメールでインターハイの結果を知った。
インターハイの結果は残念だったと思う。
けれどもこれで終わりというわけじゃない。ここからまた始めればいい。ただそれだけのことだ。
リコに返信し、俺はケータイを閉じた。
(それでも皆のショックはかなり大きいだろうな……)
缶コーヒーをすすると、コーヒーの苦みが口いっぱいに広がりカラカラに渇いた喉が潤った。
それでも苦々しい思いはどうにも心から離れずにいる。
こりかたまった思いを紛らわせたくて飲みかけの缶コーヒーを一気にあおる。
木「……ぶほっ」
思わずむせた。
?「何やってんだか……」
突然、背後から声を掛けられた。