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君が笑う、その時まで

第25章 お見舞い


火「そーいやお前「大前。」ぐっ……大前」
伊織「何かな火神君?」
火「お前一人暮らしなんだろ?メシとか自分で作ってんのか?」
伊織「まぁ、作れなくはないよ」

……ひっかかりますね。

黒「伊織さん。まさかじゃないですけど、食事とっていないんですか」

 刹那、彼女の肩がびくりと跳ね上がった。

伊織「え。……んーと、ははは。」

 彼女が視線を逸らす。どうやら図星みたいです。

緑「そんなんでは治るものもいつまで経っても治らないのだよ」
伊織「だってどうも作る気が失せてるし……」
火「ったく、しょーがねぇな」

 ほうっと溜め息をついて、火神君が立ち上がりました。
 そのままキッチンの方へと向かい、冷蔵庫が空く音がして……すぐにバタンと閉じる音がした。

火「大前。冷蔵庫の食材使ってもいいか?」
伊織「んー?何か作ってくれるの?」
火「とりあえずご飯と卵があるからな……オムライスでもいいか?」


 ~~~

火「ほらよ」
伊織・黒「「おおー」」
緑「火神、お前……」
伊織・黒・緑「「「料理上手だね/ですね/なのだよ」」」

 差し出されたオムライスはふわふわとろとろの卵としっかり味のついたケチャップライスとのコンビネーションが絶妙だった。

伊織「いやー、美味しかったよ火神君。君、将来いい旦那さんになれるよ」

 久々にまともな食事だという食事をあっという間に平らげた彼女は嬉々とした声で火神君にお礼を言った。
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