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君が笑う、その時まで

第25章 お見舞い


火「――で。何で俺も行かなきゃなんねーんだよ!」
黒「部活が休みですからいいじゃないですか」
火「だからって何だよこの袋は!しかも量多いし!」
黒「学校からの配布物ですけど」
火「どんだけアイツ休んでいるんだよ!」

 僕と火神君は学校帰りに彼女のアパートに向かっていた。

 彼女はアパートでひとり暮らしをしていて、生活費をまかなうためにバイトもしていると前に聞いたことがあった。

火「てかアイツ、ひとり暮らしだったんだな」
 火神君がぼそっと呟いた。聞けば彼もひとりで暮らしているとのことだ。

火「ひとりで住んでるんじゃ寂しくねーのか、アイツ」
黒「…………。」

 寂しくないわけがない。顔では笑っていますが、その実彼女は繊細ですからね。

黒「火神君も驚くと思いますよ、本当の彼女を見れば」
火「?」

 そうこうしているうちに彼女が住んでいるアパートの前までやって来た。

 たしか彼女の部屋は2階だったはず。

 塗装が所々剥げた階段を上がっていくと、彼女の部屋の前で僕たちは見たことのある後ろ姿を目にした。

黒「あ。」
?「なっ……」
火「お前っ――」

 何と言うことでしょう。彼とこんな所で再会するなんて――

黒「緑間君。」
火「何でお前がこんな所にいんだよ!?」
緑「それはこっちの台詞なのだよ!!」

 ――バタンッ!

伊織「ぎゃあぎゃあうっさいわ!!」
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