第2章 運命の歯車
『いやー困ってしまうねー(笑)』
飄々としたもの言いで喋る彼は戦極凌馬
ユグドラシルコーポレーションの研究責任者であり戦極ドライバーの開発者
『困ってしまうではなく、説明をして頂かないと』
まだ眠気が残っているせいでただでさえ腹の立つ喋り方に拍車がかかって聞こえる
『そんなに怒らなくても良いだろう?』
『プロフェッサー、彼女は本来休みだったのですよ?それを呼び出しているのですから……』
彼女は湊曜子、私の数少ない友人であり同僚
『曜子……本当貴女だけはまともだわ……』
つい本音が出てしまうくらいには疲れているんだろう、そういうことにしておこう
『湊くんが言うのなら仕方ないねー(笑)
実は謎のアーマードライダーが現れたんだ』
『謎……?それはどういう事ですか?』
戦極ドライバーは限られた数しかなくシドがビートライダー達に渡していて所持している人間は把握されている筈だ
『百聞は一見にしかずだ、この映像を見たまえ』
そう言って戦極凌馬はプロジェクターのスイッチを押す