第2章 運命の歯車
映し出されるヘルヘイムの森
そこには背丈と同じぐらいの長さの赤紫の刀を背負ったアーマードライダーの姿
把握しているビートライダーたちと全く違う外見
そして、その人物が圧倒的な強さでインベスを倒す姿が映し出される
『これは一体…』
『どういう事なんだろうねー』
私が聞きたいのに聞いてくるのかこの男は
考えられるのは1つ
『戦極ドライバーが盗まれた、という事ですか?』
『そんな馬鹿なことがあるわけないだろ?諏皇くん 』
やはりこの男は人をバカにするのがさぞ楽しいらしい、私の苛立ちを察した耀子が
『真っ先にその可能性を考えて調べたけど今ある戦極ドライバーは、全て所在が分かってる。設計図を盗んだところで作れる技術はないのだから』
『"謎の戦極ドライバー"に"謎のアーマードライダー"というわけだよ』
本当にこの男は…それだけを先に伝えて欲しいと言う言葉を飲み込み
『事情は大まか察しました。で、私はどうすれば?』
『そうだねーそれは…』
『それについては私から話そう』
楽しそうに話すプロフェッサーを遮り現れたのは私の直属の上司であり朝の電話の主、呉島貴虎だ
『主任、おはようございます。で、私はどうすれば』
『諏皇には今までヘルヘイムの森での調査員達の護衛を任せていたが、これからはビートライダー達の動向監査、及び謎のアーマードライダーの調査を頼みたい』
『これはまた大忙しだねぇ諏皇くん』
プロフェッサーはほんとに人を煽るのが楽しいのだろう、とても腹が立ち殴りたい気持ちを抑え
『わかりました主任』