第8章 知らない方が幸せです、の段。
「読者の皆様お久しぶりです。一年は組の乱太郎です」
「きり丸です」
「しんべヱでーす」
「ずいぶん間が開いてしまいました。お待たせして申し訳ありません、と作者が申しております」
「途中まで書いてたのにずっとほったらかしだったもんなー」
「……ねぇねぇ、この会話、前回と同じじゃない?」
「しんべヱが珍しく鋭い…」
「明日は槍が降るんじゃねぇか?」
「ひどーい」
ぶすくれるしんべヱに乱太郎は苦笑しながらいつも通りにかんにんぐペーパーを読み上げる。
「えぇっと作者によると…私生活において、家族が新しく増え嬉しくも忙しい毎日を送っております。中々執筆することが難しく、書きかけでほったらかしていたこの話をようやくまとめることができました――だってさ」
「でもよー、書けたのこの話だけだろ?」
「そうみたい」
「椿さんはいつ土井先生とくっつくんだろうね」
しんべヱの言葉に乱太郎ときり丸は腕を組んで考え込む。
が、しかし。
「ま、オレ達がどうこういったって意味ねぇんだけどな」
頭の後ろで手を組んで投げやりにきり丸が言うので乱太郎は苦笑いするしかなかった。
「まぁまぁ。早く話が進むといいね」
「うん。そうだね。それではー、『知らない方が幸せです、の段』はじまりはじまり〜」
「今日はしんべヱがたいとるこーるか」
「うん!いっぺんやってみたかった」
しんべヱはそう言って頬を赤く染めて照れる。
もちろんその手にはかんにんぐぺーぱーが握られていた。
(あっしんべヱ!新年のご挨拶もしろって書いてあるよ!)
(えっ? ホントだぁ〜)
(せーの)
「「「2018年もよろしくお願いします!!!」」」