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【イケメン戦国】 短編集

第2章 眩しすぎるもの



のん気に寝転んでいる杏の顔を覗き込んだらどんな顔をするだろうか




間抜けな顔か




それとも恥ずかしそうな顔をするか…




考えるだけで心が躍る






俺はにやにやさせながら、杏の顔を覗いてやった





すると杏が羞恥の顔と面食らった顔どちらもする。そして慌てて体を起こし、姿勢を整え始めた。






くくくっ




…さすがだな。全く裏切らない。




そんな杏の様子を見ていると




杏が顔を歪めつつ、じろりと見てくる




そんな顔したら
いじめてくれ言っているようなものなのに
全くそんなことに気付いていないようだな




杏のその反応が更に俺の意地悪心に火をつける




俺はますます笑みを深めた。





さて、これから杏がどう出るか
うずうずしながら見ていると





杏ははずかしさを隠すようにしれっと作り笑顔をする。




まるで『意地悪させませんよ』っとでもいうように。






ほう、そう来たか。






だが――――






残念だな。体は素直に反応しているぞ?






真夏の暑さのせいもあるだろうが、隠しきれていない羞恥心と焦りのせいで杏の額から汗が次々と滴り落ちる。





やはり見ていて飽きないな。
俺は涼し気に意地悪な笑みを深めた。





まったく、バレないとでも思ったのか?
相変わらずのん気な小娘だな。
まあ、そこが愛らしいところでもあるが




しかし、なぜ寝転んでいただけでそんなに恥ずかしがるのか
俺には到底理解できん。




…まあ、理解する気もないがな。



それに…杏が面白い行動をするのは今に始まったことではないだろうに。



そう―――先日の顔芸だ。




俺はにやりと笑う。






「…なんだ、今日は顔芸をしないのか?…残念だな」





口角を上げながら、意味深に告げた。






さて、今度はどんな反応をするか





…どうやら、杏は俺の考えを察したらしい。作っていた笑顔が引きつり始め







考えたあげく、諦めたように深いため息を漏らし、肩をガクッと落とした











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