第5章 M×A for MJbirthday
M side
コイツには、抱えてる闇があって…。
それはなんとなく、解っていた。
あの…、料亭で相葉を見た次の日に、
俺が頭を撫でようとして上げた手を見て、
怯えていたときから。
櫻井先生には、ずっと、相葉に関して話があるっていわれてたんだけど、
なんだか、聞きたくなくて…、
だってそんなの、
本人から直接聞かなきゃ、意味がないわけで…。
だからこの時、
俺の前で泣きじゃくる相葉を見て、
守ってやりたいって。
心から、そう思えた。
泣かせたっていうのは、決して良いことじゃないけど、
でも
心を開こうって、
そう努力してくれてる証拠、だから。
「いつか、心を開いてくれれば良いから…
それまで、待つから…」
今も、心を開いてないワケじゃない。
そんなの解ってる。
でもいつか、
いままで誰にも明かせなかったその箱を、
いつか俺にだけ…。
いつか俺に
あなたのすべてを見せて…。
俺に、
あなたの生を、食べさせて…。
待つから、それまで…