第5章 M×A for MJbirthday
病院に着くと、相葉の入院のためのベッドが出来ていて、
暫くすると、処置を終えた相葉が運ばれてきた。
医師の話は、
倒れた直接的な原因は熱中症だが、栄養失調や過労も原因のひとつ…
また、病室が個室しか空いていないため、大部屋が空くまでここで過ごすことになる…
とのこと。
二宮と2人で医師の話を聞き終わると、
諸手続きを終えた櫻井先生がやってきた。
「え…!?翔ちゃんだぁ…」
「お、おう…」
櫻井先生の存在を認識していなかった二宮のテンションが一気に上がる。
「ねーなんで言ってくれなかったのよ」
心の準備したかった、と二宮に軽く睨まれる。
「だって相葉の担任は櫻井先生なんだから当たり前に来るだろ?」
「だからー櫻井先生が担任なんて知らなかったのぉ。」
ギャーギャー言い合いをする俺達を見て少し笑った櫻井先生は、
「二宮。ちょっと話、しようか。」
相葉をよろしくお願いします、と二宮を連行した櫻井先生が病室を出て行く。
ふたり、か…
枕元の椅子に腰掛けて、
相葉の手を握る。
病室の窓から、
朝陽が照らしている。
「…好きだ…」
相葉の前髪を横に流すと、
心なしか、相葉が笑った気がした。