• テキストサイズ

レモンスカッシュ【気象系BL】

第5章 M×A for MJbirthday



M side



涙を零した相葉を、なんだか見てられなくて…



今日明日の予定だけ伝えて、出てきてしまった。




頭を撫でられた、いや、手をあげられただけで怯える…


なに…虐待?暴力沙汰のいじめ?




分からない。




解らないけど、

その涙を零す姿を見て、






不覚にも、


美しいと思ってしまった。



眩しかった。

それは、ギラギラしたものじゃなくて、




もうすぐ壊れてしまいそうな、

儚い、


硝子細工のように繊細な…




美しさ、可憐さ…




「あっ松本先生!」


物思いに耽る俺を現実世界に連れ戻したのは、櫻井先生。

「ガラス、割れましたよね?」



え…硝子…?

いや違う。

「窓ガラスの事ですよね?」

「はい…だってアレ、実験器具の割れた音じゃないですよね?」

「だいぶ凄かったですよね…」


ってあれ?
櫻井先生も、二宮の補習だよな…?


「あ、此処か…」


窓ガラスが割れていたのは、物理実験室。


「生徒、誰も居なくて良かったですよね…」


窓ガラスを割った犯人は、




「野球部かよ…」

そこには野球ボールが転がっていた。

「野球部顧問…堂本先生…?今日来てましたっけ?」

「いやぁ今日堂本先生見てないですよ?」


「今日、光一くんきてるよぉ?」


と…やっと登場の二宮。


「光一くん!?」

「俺仲良いから、呼んできてあげよぉーか?」



と、櫻井先生にガッツリ上目遣いで尋ねると…


「あぁ…よ、よろしく…」





え!?


…え!?


ぇええ!?




櫻井先生の顔が…赤いっ!!



…二宮…


小悪魔…




「今日…物理の長瀬先生来て無くて良かったぁ…居たら俺殺されてたわ…」



正気に戻った櫻井先生の呟き。
/ 104ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp