第22章 お土産と掃除*
『よっしゃー!終わったーっ!!』
私は机の上で伸びをする。
今日で地獄のテスト習慣が終わったのです!
その関係上、バイトも今週中はお休みなのです!
決してずる休みをした訳ではありません。(私ならやりかねないかも知れんが王さまプリンに誓ってずる休みはしてません!)
いつもならこのままバイトに直行する私だが、今日は友人と久々に買い物を約束している為、急いで待ち合わせ場所へと向かう。
「((ね!ちょっ、門の所にね!))」
「((えっ!?嘘っ!本当に!?))」
「((見に行こう!サインとか貰えるかな?))」
さっきからこの調子で女子達が騒いでおる。
一体なんの騒ぎなのやら。
まぁ、私には関係ない話なので早々に帰らせていただきますが!
「あっ!ちゃん………!やっと見つけた!」
え?この声?
急に名前を呼ばれたかと思いきや、振り向く前に声の主は、私の腕を引っ張り、そのまま腕の中に閉じこめた。
『っ///』
顔を上げればそこにいるのは環君で。
あまりにも近い距離。環君と瞳には頬が真っ赤に染まった私の姿が写っていた。
言いたい事がたくさんあるのに異性に抱き締められている恥ずかしさで、上手く言葉が出てきてくれない。
だから私は………
ドゴッ!
「ぐふっ!」
拳で語り合う事にした☆(一方的)
抱き締められていた為簡単にみぞおちに入った。
「ちゃん……なんで………(屍)」
『それはこっちの台詞だ。なんで環君が私の学校にいるの。』
「京都のお土産を渡そうと思って……だけど、全然ちゃんが寮に来ないから、ヤマさんに聞いて門の前で待ってた。」
なるほど、それでこの女子の騒ぎか。
とりあえず……今度眼鏡はぶっ飛ばそう。
てか、なんで大和さんが私の学校を知ってるんだ?
「………ちゃん、怒ってる?」
私より身長がデカイくせにビクビクと私の機嫌の様子を伺ってくる環君。抱き締められた時は気づかなかったがその右手には、私に渡そうと持ってきたのか、お土産らしき袋が握られている。
『怒ってないよ。』といえば彼の顔は分かりやすく明るくなり、笑顔でその袋を渡してきた。