第17章 TRIGGERと掃除*
『あの!!』
「ん?、どうしたんですが?何かありましたか?」
私の言葉に反応してくれたのは茶髪の方だった。
近くでみると、環くんより遥かにデカいな……。
だけど、見た目とは裏腹に優しそうな人だ。よかった!!
『あの、忙しそうなところ大変申し訳ありませんが、道をお尋ねしたいんですが💦💦』
「道?君はもしかして、新人アイドルの子なのかな?」
「おい、龍!ちょっと待て!そいつ本当に新人のアイドルか?アイドルにしてはなんか、冴えなくないか?」
「楽…💧女の子になんて事言うんだ。」
「だってよー、こいつGパンにTシャッツだぞ?そんなアイドル普通いるか?普通の女子でさえ、もっと可愛いと思うぞ。」
「楽はもしかして、小鳥遊さんの事を言ってるの?」
「ばっ!ちげぇーよ!!////とっとにかく!ここで見た事ねぇー顔だし、スタッフに知らせた方がいいんじゃねぇーのか!」
「それは僕も賛成。僕達の事も知らないみたいだし、まずここのスタッフ関係者だというなら、道に迷うなんて事ありえないからね。」
「二人とも…。ごっごめんね💦初対面の女の子に向かってこんな事を言ってしまって💦💦」
『…………。』
茶髪の長身の方が私に頭を下げた。
なんか3人で私の事で揉めているようだが…
スタッフに知らせてくれるならありがたい。スタッフさんなら、さっき挨拶も済ませてたし、説明の手間も省けるから助かる。
しかし、さっきの銀髪お兄さんの言葉には腹が立ったんだよね。
まぁ、確かに私は可愛いアイドルじゃないし、貴方達のようにキラキラ輝いていて、お顔が整ってる訳でもなし…。
だけどさー。さすがに初対面でいきなり冴えないとか色々言われて、笑顔をで流せるほど私は大人じゃないんだわ。
私は銀髪のお兄さんの胸ぐらを掴んだ。
「!?」
「楽!!」
『あのさー、さっきから大人しく聞いてればなんなの?アイドルかなんか知らないけどなー、これが私の普通なの!あんたの価値観で、顔や服を評価すんじゃねぇーよ!!💢」
銀髪お兄さんから手を離し、私は『一応アイドルみたいですので、大切なお顔は傷をつけないようにしてやりましたから!!次また、顔だの服だの抜かしやがったらぶっ殺す!』と捨て台詞を吐いてその場を後にした。
「あっ!君!案内わ💦」
『知るか!ボケ!!」
「ぼっボケ…💧」