【R18 ハイキュー!!】幼なじみ 木兎光太郎との場合
第4章 好きになる理由
えっ……と上空で息を飲む音が聞こえて、おもわずうつむく。
きっとリエーフなんて沢山モテてきたに違いない。
高3で初めてなんて彼にとってはビックリなことに違いな……え…?
急に視界が暗くなり、自分が抱きしめられていることに気が付いた。
「あ、あのっ、リエーフっ……!」
「すいません、でもちょっと感動して……」
なにに?
「あ、リエーフ!」
「おーい、おまえ何やってんだ~」
「ゲッ!」
リエーフの背後から、ぞろぞろと音駒の制服を着た人たちがやってくる。
「おいリエーフてめぇ、今日は重大な用事があるからレシーブ練パスって言ったよな!?」
「ひっ、夜久さんっ…」
「重大な用事って彼女とデートかよっ!!??」
「ち、違います! デートじゃ、っ」
「告白したんでしょ。んでフラれたんでしょ」
遊んでるPSVitaから目を離さないまま、小柄な金髪君がつぶやく。
「まだフラれてません!!」
「まだって、じゃあもうすぐか」
黒い髪をツンツン立てたこの彼、たしか……
ニヤニヤしてる顔が、私を見て「おっ」と眉尻をあげた。
「お、木兎のダチじゃん」
この人とは、光太郎の練習試合を見に行ったとき、なんどか会ったことがある。
音駒の主将、黒尾君だ。
1年の時から梟谷と音駒は夏合宿を一緒にしたり、定期的な練習試合をやってきてるから、光太郎と黒尾君も仲いいみたい。
「久しぶり」と笑むと、「あーあ」とあきれたような顔をされる。
「木兎、やべぇんじゃねぇの~?」
ニヤニヤと他のメンバーと笑い合っている。
「なんスか? 木兎さんが何の関係があるんですかっ?」
会話が読めないリエーフが黒尾君に迫るけど、黒尾君はニヤニヤしてるだけで答えようとしない。
「……なに? 光太郎がなんかあったの?」
「おい、うっそ、おまえも天然ってヤツ?」
呆れ顔を向けたれて、ますます混乱してしまう。
一体なに……?