第9章 女の気持ちがわからない
〜つられin色街〜
つられの荷物や、京楽の荷物の準備をしていた為、色街に着いたのは、夕方だ。
遊女たちが、京楽を誘い。
男たちが、 つられを勧誘し始めた。
面倒臭いつられは、咄嗟に京楽の腕を掴んだ。
「私には、もう素敵な男性がいるので!結構です!」
京楽は、嘘でもその言葉が嬉しかった。彼も、つられの小さくか弱い肩に腕を回して、勧誘の男にこういった。
「僕の彼女になにか用なのかな?」
睨み加減が怖い。勧誘の男たちも、京楽を怖がり避けてくれた。
「これから、どうしようか?」
「それ、私聞きますか?隊長、副隊長の会議をサボった私に」
「まぁ、深い話は、後でにしよう。この天気は、一雨来そうだ。」
確かに、空模様が怪しいので2人は、やっと見つけた宿に入り込んだ。残念ながら、一部屋しか空いてなかった為2人は、小さな部屋に泊まることになった。
布団を2組敷いたら、それで畳が見えなくなってしまう。
とりあえず、荷物を部屋の端に置いた。京楽は、窓を開けるとザァァアーッ!と、雨が降り始めた。
「やっぱり、降ってきたね。良かった、濡れる前に宿が見つかって」
ゴロゴロ〜ッと、近くに雷雲がやってきた。
「京楽隊長、お茶いれましょうか?」
「あ、本当?ありがとう」
「いいえ」
京楽は、いつものポーカーフェイスだが…内心は。。。
『つられちゃんと2人きり…同じ部屋かぁ…いつまで、僕の理性が保つかな?』
なんて、ことを考えていた。
ーピカ〜ッ!!!
ーゴロゴロ〜っ!!!
「おや?近いねぇ…あれ?つられちゃん?」
お茶を入れてくれたつられは、耳を塞ぎ震えていた。
「もしかして、つられちゃんて、雷きら…」
再び、京楽が、声を掛けようとしたその時。
ーピカァァアーッ!!!
ードドドーンッ!!!
「きゃぁっ!!!」
「おっと…」
咄嗟に、つられは、近くにいた京楽に飛び付く。そのまま、後ろに倒れ込む。彼の上に乗りカタカタと震える。しかし、すぐ我に返るつられ。
顔を真っ赤に染めて、すみません!と退こうとするが、京楽がそれを許さなかった。
「隊長?どうし…っン」
問う前に、つられはキスをされていたのだ。。。