第9章 女の気持ちがわからない
一方、リサに豪快に連れていかれた浦原。
場所は、『蛆虫の巣』の前。
「あの!矢胴丸サン?!痛いっ!」
腕を無理矢理引っ張られる。
「ほら、着いたで。」
浦原の話しなど聞かないで、無理矢理ココまできた。何故、リサがココまで来れたかと言うと。
夜一に聞いておいたからなのだった。
「浦原隊長と、矢胴丸リサ副隊長ですね!お待ちしておりました!中へどうぞ!」
大きく重たい門が、ギギィ…。と鈍い音を立てながら開く。
「行くで」
「ちょっ!矢胴丸サン!!此処!危ないから!」
聞いてます?!と、浦原の嘆きもリサには届かない。先に行ってしまったリサを急いで追いかける浦原。
暗く、ジメジメしている廊下を2人は歩いていた。リサは、浦原に問う。
「浦原隊長は、ホントにつられのこと好きなんか?」
「どうしました?急に」
「別に、雑談や。雑談」
「好きじゃありません!愛しています!!」
「ハイハイ、キモイキモイ」
目を据わらせながら、浦原を睨みつけるリサ。
「ちょっ!キモイて、酷くないッスか?」
「だって、あたしの方がつられのこと好きやし…」
小声で、呟く彼女の声は、浦原には届かない。
「なんて、言いました?」
「〜ッ!?ꐦ/////」
真っ赤に顔を染めて、浦原の弁慶を蹴り上げた。
「痛いッ!!!」
「うっさいねん!!このアホッ!!!」
そのまま、2人は、蛆虫の巣の中に入っていった。。。