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バラの花を数えましょう

第6章 家族だから



「だ〜か〜ら!キスしたんじゃないの!されたの!てか、アンタに関係ないでしょ?!!」

つられは、小さな体の魅甘を抱き上げてスタスタと浦原から、逃げるが負けじと2人を追う浦原。

「関係ないわけないでしょ!?僕は、アナタの夫、旦那、ダーリンッスよ?!」

「ダーリンなんて呼んだことないわ!」

走るのに限界を、感じたつられ。小石に躓いて、転びそうになった時。浦原が、瞬歩で彼女の前に現れた。

つられは、見事に浦原の胸の中。

「答えて下さい…つられ…貴女が愛してるのは誰なんスか?」

「愛…」

「僕は、本気であな…つられのことを愛してるんス。そろそろ、気持ちに応えてもらえても…良いッスよね」

彼女のを抱きしめると、2人の間で『あう!あう!』と、声が聞こえた。魅甘が、息苦しそうに顔を出す。浦原を見る度に、飛びつく。

困って声が、出てこないつられの様子を見て、浦原はため息を1つついた。

「帰りましょ」

「喜助…私…」

「しつこく聞いてしまってスミマセン。いつも通りの関係で良いッスよ…現世で言うセフレ…みたいな」

あはは。と、何処か悲しそうに呟く彼の声が本心でないことは、知っている。

つられは、背を向けられた浦原を後ろから抱きついた。これには、彼も驚く。

「つられ?」

振り向くと、つられは大胆に浦原の唇を奪った。

「え?コレって…なんのキスッスか?」

「さぁね」

浦原から、魅甘を受け取り地面に下ろしてやると手を繋いで隊舎に、向かう。

浦原も、反対側の魅甘の手を握る。前に、浦原が教えてくれた。つられが、教えてくれた。コレが、『家族』なのだと…。

浦原と、つられは突然歩くのをやめる魅甘に首をかしげた。

「どうしたの?」

「お腹痛いんスか?」

魅甘は、口を開いて勇気を出して呟いた。。。
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