• テキストサイズ

バラの花を数えましょう

第6章 家族だから



「おかあさん…おとうさん…」

「え?」

「今、魅甘…」

突然の魅甘の言葉に、驚きを通り越してつられと浦原は、自然に涙が出てきた。

「けんか…しないで…」

恥ずかしそうに話す魅甘。

「かなしくなる」

少女の一言一言が、胸に響く。つられと浦原は、思わず魅甘を抱きしめた。

「あったかい」

ギューッと、抱きしめる力が強くなる。

「おかあさん、おとうさん…くるしいよぉ」

「ごめんね…魅甘…お母さん嬉しくて…」

「お父さんも、嬉しいッス…すごく嬉しいッス」

涙が、止まらないつられと浦原。魅甘は、嬉しそうにキャッキャと、笑っていた。

とりあえず、通行の邪魔な為3人は、手を繋いで12番隊に戻ることにした。

「おかあさん、みーね!ごはん、茶色いごはんがたべたいのー!」

「茶色いごはん?」

「あ、もしかして炊き込みご飯じゃないですか?」

「そー!たきこむごはん!」

「たきこむ、じゃなくて炊き込みね!良いわよ、おかあさんなんでも作ってあげる」

つられは、嬉しそうな魅甘を見つめては、こちらまで笑顔になる。

「おとうさん!かじゃぐるま!」

「かたぐるまッスよ?いいっスよ」

「ちょっと、魅甘のこと落とさないでよ?」

「大丈夫ッスよ」

魅甘に肩車をしてやると、これまた嬉しそうに微笑むのだ。つられと、浦原は嬉しそうな魅甘の反応が嬉しい。

空いたつられの手。彼女は、思わず浦原の隊長羽織の端を掴むと、それに気がついた彼は、彼女の手を握った。

「本当に…貴女は、ずるい人ッス」

「嬉しいくせに」

「嬉しいッスよ。愛してるんで」

「ハイハイ」

このあと、浦原は仕事を忘れて部屋に戻り、魅甘とたくさん遊びましたとさ。。。しかし、次の日莫大な量のお仕事が待っていました。。。
/ 56ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp