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バラの花を数えましょう

第6章 家族だから



〜朝in台所〜

「魅甘ー!もうそろそろ、喜助起こしてきて」

ジューッと、目玉焼きとウィンナーを炒める音が台所に響く。その中、お腹空いたと言わんばかりにつられのエプロンを引っ張り、断じて動かない。

「起こしてきてくれたら、食べれるから」

そう呟くと、パタパタ走りながら昨日から研究室に篭もりっぱなしの浦原を起こしに行く。

「可愛いわね、ホント」

微笑みながら、今度はパンを焼き始めるつられであった。

〜in 研究室〜

中に入ると、電気スタンドしかついていない薄暗い部屋で、テーブルに伏せて寝ている浦原を発見した。

どうやって、起こそうか。魅甘は、まだ言葉が喋れない為名前がまだ呼べない。

んー。と、いっちょ前に腕を組んで考えた。すると、床に落ちていた少し、大きめのスパナをこれまた発見。

これは、使える。と、思い重たいスパナを持ち上げようとするが、なかなか上がらない。

よし、今度は力いっぱい持ち上げよう!と、スパナを持ち上げた。

「ふんしょっ!!!」

ースッコーン

「痛いッ!!!!!」

あれ?と、突然消えたスパナを探すがない。代わりに、浦原が起きている。何故だろう?

魅甘が、持ち上げようとしたスパナは勢い余り、背後で眠っていた浦原の後頭部に、クリーンヒット。よって、浦原は目覚めた。

「おはようございます…魅甘」

後頭部に大きなタンコブが出来た。

魅甘は、おはようの挨拶の代わりに笑顔で答えた。

パタパタ。と、急いでつられに浦原が目覚めたコトを報告したくて堪らない様で、彼の死覇装の袖を引っ張る。

「はいはい、行きますから」

いい香りがする、台所に向かう2人であった。

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