第7章 変わりゆく自分
「ぁっ...」
「つっ///二度と来んなよ///」
蹲る雅紀に、心の中で何度もごめんを言い、
俺は松岡くんに腕を引かれて、その場を離れた。
雅紀のことが気になって、何度か振り返ったけど、
彼に駆け寄って、介抱してやることが出来なかった。
...雅紀...ごめん....
もう俺には関わらない方がいい...
.......さよなら.......
俺はそのまま仲間のマンションに行って、いつものように過ごしていた。
その日は、先輩のひとりが女の子を3人、連れてきていた。
その中のひとりが、
「ねえ~..君、翔くんって言うの~?
凄い可愛い顔してるよね♪」
「....そんなこと、ねぇよ...」
俺はとょっと、べたべた触ってくるその娘に、イライラしていた。
「ねぇ、翔♪今度、どっか遊びに行こうよ~二人っきりでさぁ~♪」
「....ぅざっ...」
俺はつい、心の声が、出てしまった。
すると、その子は、
「何よ?それ..あんた、そんな、偉い訳~?」
....チッ///
俺が、立ち上がって他へ行こうとしたその時、玄関のドアが開いて、長瀬くんが入ってきた。
....雅紀の腕を、掴みながら...
「ドアの外に、こんなの、いたんだけど~...誰かの落とし物ですかぁ~?」
「雅紀...」
「翔....」
「あれあれ~?翔くんのファンの子かなぁ~?」
おどけて見せる長瀬くんに、みんなが笑った。
「翔//俺と帰ろうよ...」
雅紀はそんなの無視して、俺のところまで歩み寄り、俺の手をとった。
直ぐに長瀬くんが雅紀の手を捻りあげた。
苦痛に雅紀の顔が歪む...