第1章 きらきらひかる
「いいよ、別に、おんなじのでも...」
...すごく嬉しいのに、なんで、
こんな言い方したんだろう...
翔「じゃあ、一緒に選ぼう!!」
翔くんはそう言うと、
僕と手を繋いできた。
それから僕は、すごくドキドキしながら、
翔くんとランドセルを見て、
ふたりで、紺色の、白い糸で端っこを縫ってあるやつに決めた。
とっても、カッコいいヤツ...
雅紀母「気に入ったのがあって、
よかったね~」
「うん、お母さん、ありがと!」
翔「ねえ、ママ~、ま~くん、
お家に遊びに来ちゃ、ダメ~」
翔母「今から~?ママはいいけど、雅紀くんだって、家族でお出かけしてるんだし...」
僕は、急いで翔くんのママに言った。
「もう終わったから、大丈夫です!
...かっ、帰るだけだし!」
そんな僕を見て、お母さんはちょっと笑って、
雅紀母「でも、ご迷惑じゃないの~?」
翔母「うちは、全然...翔が喜びますから...
良かったら...」
翔「やった!!ママ、ありがとう~!
ケーキ、買ってこうね!」
翔母「ハイハイ...じゃあ、
帰りは送っていきますから...」
雅紀母「じゃあ..すみませんが、
よろしくお願いします」
こうして、思いがけず、
翔くんのお家に遊びに行けることになった。
しかも、潤くんたちが居なくって、
一人で!!
おんなじランドセル買って嬉しかったのに、
その後に、もっと嬉しいことがあった!!
僕は、翔くんと手を繋いでケーキを選らんで、
翔くんちの車に乗った。
......翔くんちの車は、
凄く綺麗で大きくて、運転するところが、
ぼくんちの車と、反対にあって...
なんか、ちょっと変な感じだった。