第1章 きらきらひかる
デパートから、
翔くんちはそんなに遠くなかった。
車を入れるところが凄く広くて、
シャッターが自動で開いた。
......なんか、僕んちと、違うな...
僕の家は、一階がお店で、
三階建てなのが、
ちょっと自慢だったけど..
翔くんのお家は、僕が見た、
どんなお家よりも、大きくて、
大きなお庭があって、
何だか僕は....
僕と翔くんの違うところを、
見せられたような気がして、
少しだけ、寂しくなってしまった。
何でか、って、うまく言えないけど、
翔くんが、誰よりも可愛いのは、
こんな素敵なお家に住んでるからなんだ、って、そう思った。
翔「ま~くん、早く!
僕のお部屋でプラレールやろうよ!」
大きな玄関を入ると、
大きな毛の長い犬が出てきた。
翔「ただいまぁ、マロン♪
僕のお友達のま~くんだよ!」
マロン「ワン//」
翔「マロンが、よろしくだって♪」
「よ、よろしく...」
そんな僕をみて、翔くんは笑っていた。
僕は普段、僕だけに吠えられたりするのに、
翔くんの家のマロンは、
おりこうなのかな?
僕にも、嬉れしそうに尻尾を振ってた。
2階の翔くんのお部屋には、
プラレールの線路がいっぱい広がってて、駅がたくさんあった。
僕と祐介のは、駅が1個だけなのに....
「翔くんは、兄弟って、いるの?」
翔「いない...ま~くんが羨ましいよ」
そう言って、少し寂しそうに笑った。
僕は、そんな翔くんに、
胸のところが、なんだか、
キュッと、痛くなった気がした。