第7章 変わりゆく自分
小学校の時の仲間、
雅紀や智くんたちとは、月に一回くらいの割合で会っていた。
それは、誰かの家だったり、カラオケだったり、ご飯だったり....
そんな付き合いが...
気を許せる仲間との時間が、
俺にはとっても、大切だった。
でも...
あの事件をきっかけに、俺はその関係を絶っていた。
連絡は相変わらずLINEのグルに来ていたけど、
行くとも行かないとも、ぱったり返信しなくなったのは、あの夜からだった。
...きっと、潤くんもカズくんも、
みんな知ってるだろう...
もう、どんな顔して合えばいいのか、
気を遣われたりしたら、堪んない///
とか...いろんな事考えると、
どうしても、その場所に行くことができなかった。
大切だったはずの、あの仲間との、
大好きな時間...
もう取り返すことは...きっと、できない...
だから、いつ集まっているのか、
そこを開けば分かったんだけど、
俺は怖くて、そのLINEを開くことさえしなかった。
そんな、ある日の土曜日。
俺は、今日も仲間のマンションに行くため、家を出た。
いつも迎えに来る松岡くんが、
その日は珍しく腹を壊したといって、来なかったので、俺は一人でそこへ向かっていた。
そのとき...
「翔...?」
後ろから、俺の名前を呼ぶ人が...
振り返ると、そこには、驚いた顔をした、雅紀がいた。
...久しぶりのその顔に、俺は、なんて答えたらいいのか、分からなかった。
だって...
彼が、目を見開いて、明らかに俺の変わり様に、驚いて何も言えない、という感じだったから...