第7章 変わりゆく自分
「まだ、ここでおっ始めなかっただけ、
よかったよ~♪」
「こっ///ここで??」
驚く俺に、長瀬くんは面白そうに笑いながら、
「初めて見れば、ショックかもしれないけどさ、周りに迷惑掛けなきゃ、男だって女だって、関係ないでしょ?...と、俺は思う訳♪」
「...俺は別に、おかしいなんて思わないよ...好きだと思う気持ちに、性別は関係ない..」
言い切った俺に、長瀬くんは、
ヒュ~と口笛を鳴らし、
「意外に櫻井、理解あるぅ♪
...じゃ、俺たちも、愛し合っちゃう?」
「え..いや...それは...」
狼狽えた俺のこと、
長瀬くんは腹を抱えて大笑いした。
....なんだ..揶揄われたのか..('ε'*)
長瀬くんには、そう言った。
嘘じゃない...本当にそう思っている。
頭の中で、さっき見た光景が...
ほんの一瞬だったのに、あまりに鮮明に思い起こされてきて、聞いたこともないような、松岡くんの声が...
.......
.....俺は、自分の中心が少しだけ、
反応したことに、驚いた。
嘘...だろ...
外で、こんな風になったことは初めてで、
そんな自分に戸惑い、焦った。
自分の部屋で、抜くときはもちろん、
PCでエッチな動画を見たり、
斗真がくれたそういうことするための雑誌がおかずで、中身は当然女の子だ。
それが、男同士のセックスに、
反応している....
ドキドキがいつまでも止まらなくて...
もしかして....
もしかすると.....
俺ってば...そっちも、いけるのか?
....そんなことって....
...あ..
俺は、ちょっと、思い当たることと併せて、浮かんでくる顔があって...
頭をブンブン振って、それを追い出した。