第1章 きらきらひかる
戸惑う僕に、翔くんは、
翔「昨日、ま~くんのママが、そう言ってたから...電話で。可愛い呼び方だな、って思って...ダメだった?」
そっか!お母さんが、翔くんちに電話してたんだ。
「うんん...ダメじゃないけど...
なんかさ、恥ずかしいよ~」
僕がそう言って笑うと、翔くんは、
翔「じゃあ、僕と雅紀くんが、ふたりだけのときに、そう呼ぶよ♪それなら、いいでしょ?」
大きな、ドングリみたいなまん丸の目でそう言われ、
僕はドキドキが止まらなかった...
翔「やだった~?」
翔くんにそう聞かれて、僕は翔くんの顔をじっと見ていて、答えてないことに気付いた。
「そんなことないよ!」
慌ててそう答えた僕は、なんか、変な感じで。
翔「ま~くん、今度ま~くん一人で、
ぼくんちおいでよ♪
...約束ね..」
翔くんは、そう言いながら背伸びして、
僕のほっぺに、チュウをした。
ずっと前に、公園で、僕からお願いしてしてもらった時は、こんなにドキドキしなかったのに...
僕は、なんで、翔くんにこんなにドキドキするんだろう...??
この時の僕は、翔くんへのドキドキの意味が、
まだ分からなかった...
それが、分かるのは、まだ、もう少し先のこと...
だってさ...
お父さんとお母さんと、まあ、弟も入れとくか...
以外で、誰かを特別だって、
そう思ったことも、なかったんだから...
でも、きっと、
この頃から、翔くんは僕の特別だったんだ...