第27章 君が描いた未来
【 翔side 】
部屋に戻ってきた雅紀は、
温かかったとはいえ少し冷えていて...
一番に風呂に入れて、部屋の暖房も上げた。
「ちょっと診せて...」
聴診器で雅紀の胸の音を聞いたり、脈を測ったりした。
「えっと~、36.8...苦しくない?」
「大丈夫だよ...帰りは翔がおぶってくれたし。」
「よかった...」
「ふふっ、そんなに心配しなくても、大丈夫なのに。
ねえ、翔もお風呂入ってくれば~?」
雅紀に言われ、俺も部屋についている風呂に入った。
普通の病院じゃこうはいかない。
こんな風にふたりでいると、ここが病院で、
雅紀が重い病気なんだってことも、忘れてしまいそうになる...
スエットを履いて出て行くと、雅紀がベッドに腰かけていた。
「寝てなかったの?」
すると雅紀はにっこりと笑って、
「ここに来て、翔...」
雅紀に言われるままに、ベッドに並んで腰かけた。
すると雅紀が、俺の肩にコトンと頭を乗せ、何でもない事のように言った。
「翔...今夜は、一緒に寝たい...」
「いいよ...狭くなっちゃうけど...」
俺は、雅紀の身体をそっとベッドに寝かせた。
すると彼は、潤んだ目で俺を見上げて、
「ねえ、エッチ、しよ❤」
と言った。
「えっ??そんなの、ダメだよ...」
「どうして?もう、俺の事、そんな風には思えない?」
雅紀は、少し笑いながら俺の目を覗き込んでくる。
「...思えないなんて...いつだってシたいよ...でも、俺の気持ちだけ押し付けるのは嫌だから...」
すると、雅紀は、ゆっくりとパジャマの前のボタンを外していった。
...やがて、白い肌が露わになった。
「翔...抱いて...」
と、腕を伸ばしてきた雅紀。
ゴクリッと俺の喉が鳴る。
......
「いいよ、シよ❤」
俺の言葉に、雅紀の顔は、パッと輝いた。