第26章 未来への地図
「翔さん...雅紀の余命は3ヶ月と聞いています...」
「さん..か..げつ...」
信じられない...
あいつが...雅紀がこの世からいなくなるなんて!そんなこと、ある訳が...
黙り込む俺に、風間が、
「....翔さん..あいつは、探されたくないから、誰にも伝えずに姿を消した...」
「......」
「だけど、俺なら、探し出しますよ!」
「風間....」
「俺なら、どこまででも全てを捨てても探し出して一緒にいます。例え、今持ってるものを全部捨てることになっても。」
....全てを、捨てる...
そんなの怖くない。
何も要らない。雅紀が...雅紀さえ居てくれれば。
「...だけど、雅紀がそれを望まないんなら..」
「翔さん!あなたの気持ちですよ!」
俺の...気持ち...
「雅紀は翔さんの邪魔をしたくなかった。でも、翔さんはそれでいいんですか??」
いい訳ない!!
このまま、雅紀を一人にさせとくなんて、そんなのできっこない///
「風間。雅紀のいきそうなところに心当たりは?」
「行くんですね?」
「当たり前だろう!!地の果てまでだって追いかけるよ。あいつがどんなに逃げてもね!」
「そうでなくっちゃ...」
...俺と風間は、この日初めて笑った。
こんな絶望的な状況でも、人って笑えるんだな...
「翔さんなら...どうしますか?どこに行きたいですか?雅紀はきっとそこに居ますよ...」
行きたいところ??
雅紀が...
最期の時を...
ひとりで過ごそうと決めた場所...
......どこだろう??
「俺も何か分かったら、翔さんに知らせますよ」
「ありがと...風間。お前が雅紀の友達で...雅紀はきっと救われたよ...」
「翔さん...時間無いから...急いでください」
風間と電話を切った俺は、
早速パソコンで調べ始めた...
雅紀のいそうな場所を...