• テキストサイズ

Green~君といた季節~【気象系BL】

第26章 未来への地図



「夜分すみません...あの、雅紀...相葉は先生に診てもらってるんですよね?」

「あ、何かさ、専門の病院を受診するって!俺のところでは、ちゃんと検査させてくれなかったぞ~」

...検査を受けていない!?

いったい...雅紀はどこの病院に行ってたんだ?

「あ、そうだ...」

俺は、雅紀の部屋の戸を大きく開けた。


......何だよ、これ??


そこは、雅紀の持ち物のほとんどが持ち出されてあった。

...何だよ...これ...いつから...?


1日で片付けたとは思えない。
そう言えば俺、雅紀の部屋にも、このところ入っていない。
だから、その変化にさえ、気付けなかったんだ。


......雅紀、どこ行ったんだ?

俺は、共通の友人以外、雅紀の友達の連絡先を知らない。

どこかに手帳でも残っていればと、デスクの引き出しを、片っ端から開けたけど。
どれもからっぽで...

そんな手がかりさえも残っちゃいない...


クローゼットを両側に開けると、その隅に入っていたシルバーのキャリーケースが無くなっていた。

でも、その横の雅紀の服は、殆どが残されていた。
出掛けるための服は...

必要ないって?そいうことか...


万に一縷の望みを繋ぐため、俺は共通の友人に、片っ端から電話をかけた。


......雅紀。

...雅紀...


具合が悪いのを、俺に隠して...平気なふりしてたのか??


『相葉~?そう言えばこのところ会ってないな~?』

『相葉?相葉がどうしたの~?』

『相葉そう言えば少し痩せたなって思ってたんだ~』


......そう。
雅紀は最近痩せていた。

どうしてそれを突き詰めようとしなかったのか?

自分の恋人の変化に、一番に気付かなきゃいけない筈だったのに…


/ 543ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp