第26章 未来への地図
「俺なんかヤバい感じなの~?」
そう横山に言うと、
「いや、この際だからさ...いろいろ検査するのもいいかな~?って思うて...」
....横山。下手くそ過ぎ...
なんか、変な物でも写っちゃったかな~?
もう一度内科に戻って三宅先生の前に座った。
「どうでした~?俺なんか、ヤバい病気とか...?」
「う~ん...ちょっとこれだけじゃ何とも...
一回精密検査受けるか!
えっと...予約は...」
「あ、あの。」
三宅先生は俺をじっと見た。
「このことは、その、翔には...」
「言うなって~?」
探るような目の先生から、俺は視線を反らせた。
「心配掛けたくないんだ...」
「...相葉..」
「お願い!きっと、俺が今日来たか聞くと思うけど...風邪だったって、そう言って欲しい!」
「だけどさ...」
翔に俺のことで、つまらない心配掛けたくない。
「お願いします!!」
俺が必死に頼むから、三宅先生も、
「まあ、ちゃんと検査するなら...」
「します!絶対するから...
予定確認して、また検査の予約するから」
三宅先生は、仕方ないといった顔して、
「まあ、翔も忙しいしね...検査、直ぐに入れるようにしておくから、また外来の方に連絡して!」
「うん...」
俺は三宅先生と約束して病院を出た。
......いやな予感がするんだ...
そんなに自覚症状がある訳でもないけど。
何となく...
もしかして...
携帯を見ると、翔からLINEが入っていた。
『診てもらった?何だって?』
翔...忙しいんだろうに...
『診てもらったよ。気管支炎だって...処方箋貰ったから、今から薬局行って帰るよ』
そう返信したけど、暫くしても既読は付かなかった。
俺はそのまま、風間に電話をかけた。