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Green~君といた季節~【気象系BL】

第25章 Happy Honeymoon❤


【 翔side 】

翌日。
俺と雅紀はD.Cの中心部、メトロバスに乗り、
『ワシントン国立大聖堂』へと向かった。

ここは、日本にいる時から俺が見たいと思って調べていた場所だった。

バスに並んで腰かけ、俺から手を繋いだ。
雅紀は少し驚いた顔をして俺を見たけど、
ニッコリ嬉しそうに手に力を込めた。

海外にいる開放感がそうさせるんだ。
いつもは、外で触れることなんかないから...


大聖堂は、ゴシック建築のそれは見事な2本の塔が、青空に向かってそびえ立ち、荘厳な雰囲気で俺達を迎えてくれた。

「凄いね...翔...ここ」
雅紀が見上げてため息をついてる。

「ここには、ヘレンケラーの墓地もあるんだよ...」
「へえ~...」

口を開けてキョロキョロする雅紀が、ちょっと可愛いい。

「旗が...凄いね...」
「国立の大聖堂だからね~、アメリカ50州の旗が掲げられてるんだ...」
「へえ~...」

「翔、ステンドグラスが、超綺麗なんだけど...」
「1つ1つの窓に意味があって...ほら、あれ見て!あれはね、アポロが月に降り立った時を現しているんだよ~」
「へえ~...」

「ふふ、雅紀さっきから、へえ~ばっかり...
当日OKのガイドツアーもあるけど、どうする~?」

すると雅紀は、
「翔が説明してくれるからいいよ。二人で回れば...」
「...うん。でも、そんなに分かんないよ~」


そう言いながら、実は自信あったんだ。
何度もガイドブック読んだし、下手なガイドよりも俺の方が、絶対..

「翔、こっち来て、ほら見て!!」
「はいはい...」


俺達は時間をかけて、ゆっくり中を見学して回った。

丁度、大聖堂に戻ってきたとき、パイプオルガンの演奏が行われていた。

広い堂内に響き渡るその神秘的な音色に、俺も雅紀も暫し言葉を失う。

木の長椅子のひとつに腰かけて、俺達はオルガンの演奏を聴きながら、ステンドグラスを見上げた。

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