第25章 Happy Honeymoon❤
【 翔side 】
結構なボリュームのフルコースを食べ、ワインも少し飲んだ俺たちは、肩を寄せ合って夕暮れのワシントンの街を歩いていた。
「見てみて!!翔ホワイトハウスだよ~!テレビで見たのと同じだね///ねえ、翔~!写真撮ろうよ!」
はしゃぐ雅紀がすごく可愛くて、俺は目を細めた。
いつだってそう。
雅紀は俺の癒しなんだよね...
彼の明るさに、いつもどれだけ助けられているか分からないよ...
写真を撮る俺たちに、一人の男性が声を掛けて来た。
写真を撮ってやろうかと言っている...
どうやら、代わりに撮ってもらいたいみたいで。
「翔、もしかして...彼らも?」
「うん、ゲイカップルだって言ってた。俺達を見てすぐ分かったって~」
「えっ??嘘?そんな、分かりやすいかな~///」
雅紀は焦ってるけど、きっと自分たちがそうだから、俺達のことが分かったんじゃないかな~?
別に、そういう関係じゃなくても、男二人の旅行者なんているもんね~...
雅紀は焦ってるままにしておいた。
それはそれで面白いから...
ダウンタウンから、タクシーに乗ってホテルに帰り着いた。
疲れたけど、きっと絵画を見た興奮というか、冷めやらぬアドレナリンが出てるっていうか...
いろいろ勉強して予備知識を仕込んできた俺はともかく、実際に今日見た名画達のパンチ力は相当なわけで。
ほら。
『絵はよく分かんないけど…』
入る前はそう言っていた雅紀も…
「...しょう❤」
部屋に入るなり、後ろから俺を抱きすくめた。
...やっぱりね~...
「翔...」
「感動したね、今日...」
「うん...翔と一緒に見れて、感動も倍増したよ…俺❤」
「...それは、良かっ..」
首筋に押し当てられた雅紀の唇から、身体中を電流が走った。