第24章 一緒に生きるということ
まさか。
翔がこんな事計画してたなんて...
挨拶に行くっていうことで、緊張しまくりの俺は、他のことなんか全く考えらんなかったのに。
こんな素敵なサプライズを用意してくれていた...
それだけで、俺はまたまた感動して、泣きそうになった。
...今日は涙腺緩いんだから、止めてくれよ~( ;∀;)
『まもなく乗船になります。皆さまご準備ください』
乗船を促すアナウンスがあり、俺達は程なくして船内の最上階ににあるこじんまりしたレストランに通された。
そこは、3個のテーブルが距離を取って配置されており、窓からは横浜の観覧車が光って見えた。
「櫻井様、どうぞこちらへ...」
案内され、俺はまた緊張した。
「翔...こんなのって...」
「いいから♪」
狼狽える俺とは対照的に、悪戯っぽい笑顔でウインクして見せる翔...
.....こんな特別っぽいの、いくらなんでも、恥ずかしいよ~ヾ(≧▽≦)ノ
俺達の他の客もそれぞれが幸せそうに景色を見たり、寄り添って写真を撮ったりしていた。
フランス料理のフルコースが次々と運ばれてきて、
翔は車だからって飲まないのに、俺が一人でスパークリングワインを飲んだ。
俺もいいって言ったのにさ...
どうしても飲めっていうから(^^;
室内には正装した演者たちによる生演奏が流れ、大人のムードを演出していた。
窓から見える景色は、夕暮れから、徐々に闇に包まれていき、キラキラ光る街に光で色付けしていく...
それはもう...俺の知らない世界で...
正直気後れしてしまう...
料理もどれもすごく綺麗でおしゃれに盛り付けされてた。でも、なんか慣れない俺は、緊張していて、正直味はよく分かんなかった...
...でも、翔はやっぱり慣れた感じだった。