第24章 一緒に生きるということ
「あのさぁ~...雅紀..くんを見る兄貴の目...普通は友達をあんな目で見ないでしょ?
もう、あれはね、恋人を見る目だから~♪」
「こ、こ、恋人って///」
ダメだ!声が裏返っちゃう...
するとキッチンから母さんが、
「私が、『あの二人、ホントに友達なのかしら?』って言ったら、修がね、『そんな訳ないじゃん!』って...
病院の跡継ぎは俺がちゃんとするから、兄貴たちは認めてやってよ...』って...
修に言われちゃったのよ~♪」
「ちょっ///母さん、言わないでよ~!!」
真っ赤になった修に、もしや、と思った俺は、
「修、彼女いるんだ?」
と言った。すると、
「まあ、いる、っちゃあ、いる、けど...」
と口籠った。
俺が何か言うより先に、
「修!!彼女~!?全くぅ~修のくせに!!
彼女なんて!!おじさんに見せなさい!!」
雅紀が修に襲い掛かり、首に腕を回している。
「ま、まさきっ///やめろよ~離せってば///」
「しゅうぅ~///こいつめ~!!」
レベルはやっぱり一緒な気がする...
......こんな二人を見てると、時間が昔に戻ったみたいだ。
俺たちのこと、みんな気付いてたんだ。
家に来たときは、普通にしてたつもりだったのに。
家族には隠し事が出来ない、ってことかな?
それから、親父も戻ってきて、5人で母さんの手料理を食べ、俺たちが手土産に持ってきたロールケーキを食べながらお茶を飲んだ。
......談笑する親父と雅紀を見ながら、
こんな日が来るなんて...
そう思っていた。
親父の話に、微笑みながら頷く雅紀の横顔を見ながら、俺は幸せを噛みしめていた。