第23章 命の重さ~second~
風呂から出ると、もうホットプレートには美味しそうなお好み焼きが焼かれていた。
「あ、翔、ビール出してきて~」
「オッケ~♪」
よく冷えたビールの缶を2本持って戻ると、
丁度出来上がったお好み焼きを、雅紀が半分にヘラで切ってるところだった。
「さあ、食べよう食べよう!」
「グッドタイミングだね~、雅紀」
すると雅紀はしたり顔で、
「翔が脱衣所に出てくるとご機嫌に鼻歌歌ってるから、すぐ分かるんだよ~髪も完璧に乾かしてこないから、後3分位で来るなって(^^♪」
「嘘!ホントに~?」
知らなかった...俺にそんな習性があったなんて。
「ちなみに今日は、安室ちゃん歌ってたよ♪」
あ...そうだった...
俺はさっき何となく口遊んでた歌が、
『CAN YOU CELEBRATE?』だったのを思い出して、ちょっと恥ずかしかった。
「雅紀、俺の習性分かりすぎでしょ?」
照れ隠しにそう言うと、
「だって、翔は分かりやすいよ~」
と笑った。
......俺ってば、そんなに分かりやすいんだ..
何だか嬉しいような、少し悔しいような...
「じゃあ、俺今度から、ミステリアス目指すわ!」
そう言うと雅紀は吹き出して、
「無理無理~...」
と手をひらひら振った。
「さあ、食べて食べて!どんどん焼くから」
「そうだな!じゃあ、乾杯しよ!」
「は~い。お疲れさま、翔ちゃん」
「雅紀もね...いつもありがと❤」
俺たちは缶を軽く合わせて食べ始めた。
「あ、うんめぇ~///」
「よかった~!!」
「俺、いくらでも食えそう~♪」
「ドンドン食べてよ、翔ちゃんのために作ったんだから!」
雅紀の気持ちが、いつも有り難い...
俺ってホントに、
こいつに支えられてるんだよね~