第22章 命の重さ
リビングを簡単に片付けてから、
俺たち二人はベッドに潜り込んだ。
「翔...もう寝たの?」
目を閉じている翔に、小声で声を掛けた。
「...もう、寝た..」
上を向いて、胸の上で手を組んだ彼がボソッと答える。
...寝てないじゃん。
それにその恰好...ダメでしょ?
俺は零れる笑みをそっと隠して、
「眠そうだね...おやすみ...翔」
そう声を掛けた。
すると彼は、目を閉じたまま唇を尖らせた。
...おやすみの...かな?
俺はそっと、そこに自分の唇を重ねた。
そのまま、離れようとしたら、翔が俺の首を引き寄せるから、歯が少しぶつかった、
「痛って///」
すると、死んでるみたいだった翔が、あっという間に俺と体勢を入れ替えて、上から俺を見つめた。
「翔...寝始めてたじゃん?」
ほんの少し講義するつもりなのに、彼は笑って、
「雅紀...今日、超エロかった❤」
って...
そんなこと言われて、赤くなる俺は、何だか乙女のようで恥ずかしい...
「なんかさ...今日の...ちょっとドキドキしたよね」
そう言った俺に、
「ちょっと~?ちょっと何てもんじゃないよ!
かずや智のあんな姿見るなんて、予想もしてなかったから...すげ~新鮮で、刺激的だったよね?」
目をキラキラさせて嬉しそうに言う翔...
「でも、俺...翔とふたりで、いいかな?」
素直な感想を述べたのに、翔は、
「でも雅紀...たまには...いいかな♪」
......悪戯っ子みたいに言う翔に、俺は何も言えなかった。
だって、また、ありそう...
って、予想じゃないよ?...確信だよ...