第4章 もがき苦しむ中で
勉強ばっかりじゃつまらないから、
何か部活に入ろうと思ったけど、
サッカーしかしたことないし、
今から、サッカーする気にはならないし、
どうしようかと、思っていると、
斗真が、バスケ部に入らないかと言ってきた。
バスケはあまり経験もないし、
自信もなかったけど、少しだけ興味があった。
なぜなら、小学校の頃から、
雅紀くんが地域のミニバスのクラブに入っていて、
一緒にできたら楽しいのに...
と言っていたから...
俺はその時、
潤くんとサッカーをしていたし、
他のスポーツなんて考えたこともなかったから、
忘れていたけど...
...雅紀くん、バスケ、続けているのかな~?
もしかしたら、試合で会えるかもしれない...
そんな、淡い期待も抱いていた。
放課後、見学に行こうとしていると、
「翔?...櫻井翔...じゃね?」
後ろから声を掛けられた。
振り向くと、俺より1年上の、
...確か...あの人は...
健「俺のこと、覚えてる?
一緒のサッカーチームだったよな~?」
翔「三宅...健...くん?」
健「そうそう!!よかった思い出してくれて...」
久しぶりに会った健くんは、
僕が知ってる健くんより、少し大人っぽくて、
そして、少し...
健「翔~サッカー部入ってよ!
何で辞めたんだよ~...まだ、好きだろ?」
翔「...僕...サッカーは...もう..」
断ろうとすると、健くんは、
急に顔を変えて、
健「何だよ~...俺たちとなんか、
サッカー出来ませんって?
そんなに、お高くとまるなよ~///」
翔「僕...別に...そんなつもりは..」
健くんが、もう一歩、近寄ってきた。