第22章 命の重さ
【 翔side 】
「誘ったのは俺の方...」
とかずが照れくさそうに言った。
「あ、でも、好きだって言ったのは俺から...」
智が穏やかに続けた。
「え??どういうこと~?」
食いつく雅紀に、二人は目を見合わせてにっこり笑った。
...何かね。
もうすっかり、二人の空気感?みたいなのが出来上がってる...そんな感じだ。
誰も入る隙間がないっているくらいに...
「幸せそうだね...」
俺の言葉に、かずは頭を掻いた。
智はゆっくり頷いた。
「今だから言っちゃうけど。俺たちさ...翔のことが好きだったんだ」
「えっ??」
突然の打ち明け話に俺は驚いた。
そんな事、全然言わないじゃん!
「ほらね~...気付いてないと思ったよ」
...って、だって、そんなこと全くさ...
「でもね。雅紀には敵わないって...そう思ったから」
「そう...ふたりのこと応援しようね!って」
......そうだったんだ...
「ありがとね...ふたりとも..」
「雅紀は、その...知ってたの?」
おずおずと聞くと、
「当たり前じゃん!気付いてないの、翔だけだよ~」
......マジか...俺って、意外に鈍いんだ...
↑意外でも何でもないけどね..まんまですから///
「まあさ、お蔭で?俺たちこうなった、みたいなところもあるから...翔に感謝だよ!」
...あ、そうなんだ...よく分かんないけど...
その過程、興味あるけど、俺が絡んでるとなると掘り下げにくいな〜...
「じゃあさ、もう食べよう!」
かずの提案で、俺たちはそれぞれの席についた。