第22章 命の重さ
「今日はこっちに泊まっていくんでしょ?」
母親がそう言ったけど、
俺は帰るつもりでいた。
明日は普通に仕事だし。
まあ、ここから出勤しても、同じくらいだけど。
「今夜は帰るよ...」
「そう~...たまにはこっちで泊まってよ~
翔の家なんだから...」
残念そうな母親に、少し申し訳ない気もしたけど。
少し調べたいこともあったし、何より、
雅紀の留守は、俺がしっかり守りたい...
まあ、一日位って、思うけどね。
「今度は雅紀くんと来てね...」
「しっかりやるんだぞ。」
「兄さん、また来て!直ぐに来てよ~」
3人に見送られ、唐揚げをお土産にもらって、俺はマンションに向かった。
携帯を見ると、LINEが。
1つは雅紀から...
『久々の実家でしょ?ご両親に甘えておいで!』
『そんで、帰ってきたら俺にも甘えて❤』
ふふっ、雅紀ったら...
思わず顔がほころぶ。
『早く帰ってきて、甘えさせて❤』
とレスしておいた。
携帯を見てニヤニヤする雅紀を想像して、
俺もにやけた...
...人が見てたら、完全に危ない奴だろうけど、
幸い、周りに誰もいなかった。
後は...
『翔。久しぶり(^^♪
今度翔の就職祝いしようよ!
予定聞かせて』
って...
かずからだ!
久々に会いたいな~、みんなに。
『ありがと。今週末、金曜の夜なら
俺も雅紀も空いてるよ』
...ホントは、仕事初めて最初の二人そろった休みだから、まったりしようと思ったけど...
3人に会うのもいいかもな♪
そう思っていた。
......智とかずのこと...
ちょっと気になるしね~(^^♪
電車の中でもニヤニヤしてる俺は、
やっぱり危ない奴だった...