第21章 旅立ち 〜departure〜
【 翔side 】
雅紀が背徳感からか、俺と目を合わせない。
我を忘れて潮を吹いた後、罪悪難を感じる人がいるって、ネットに書いてあった。
漏らした感じと似てるからだそうで...
俯く雅紀の目を覗き込み、
「雅紀...ありがと。俺に見せてくれて...
恥ずかしかったの~?」
そう聞くと、
「...うん...」と小さく言った。
「雅紀...」
背中を引き寄せて耳元で囁いた。
「雅紀がさ...超エロくて、可愛すぎたから...
俺も、シタくなっちゃったんだけど❤」
「...ホントに?」
「ホントに❤....いい?」
「うん...でも翔、身体冷たくなってるから、
温まってから、部屋で...シよ?」
その言葉に嬉しくなった俺は、
雅紀の顔を覗き込んだ。
上目遣いではあったけど、俺の目をやっと見てくれた雅紀は、赤くなってて、マジで可愛かった。
俺たちは二人並んで湯船に浸かった。
「雅紀~...俺さ、恋人同士にやっちゃいけないことって、基本ないって思ってるんだよね...
二人が同意で、誰かに迷惑かけたりしない限り、何してもOK...そうじゃない??」
「...う~ん..まあ、そうだろうね...」
「俺さ、性格上いろんなことに興味があって、それを自分の目で試してみたくて、セックスに限らずね?」
雅紀は俺の話を、頷きながら聞いてくれてる。
「だからね...雅紀。変なことお願いしても、
俺のこと嫌いにならないで~..」
「嫌いになんか..!!」
「良かった❤じゃあ、また付き合ってね♪」
その言葉に、雅紀が一瞬困った顔をしたことは、見ないふりして、俺は唇を重ねた。
空には、満天の星空が、
俺たち二人を見下ろしていた。